Dress up Men

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知見のある男は洒脱に着こなす
テーラード、スーツ関連のイベントやブランド情報を紹介
2016.11.18

J∞QUALITY ✕ Dress up Men トークセッション
「JAPAN QUALITYの魅力を語る男たち」イベントレポート

2016年10月19日、渋谷ヒカリエにて日本ファッション産業協議会が運営する J∞QUALITY と「JAPAN QUALITYの魅力を語る男たち」をテーマにDress up Menとのトークセッションイベントを開催した。

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会場では、トークセッション前におこなわれた「J∞QUALITY AWARD 2016」表彰式で受賞した製品11点を展示。

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スペシャルゲストに『MEN’S CLUB』『Gentry』など、数々のファッション誌の編集長を歴任した、ファッション評論家の林信朗さんを迎え、さらに日本品質にこだわるアパレル企業、「株式会社オンワード樫山」「株式会社三陽商会」「株式会社レナウン」より、ものづくりのプロ3名が登壇。林さんのこだわりを見極める視点で鋭く切り込み、進行役の服飾史家・中野香織さんと共にファッションの歴史を盛り込みながら、JAPAN QUALITYの魅力を探究していく内容。

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本物が求められる時代だからこそ伝えたい
日本のものづくりに対するこだわりの極み

冒頭、中野氏から「このように日本のアパレル産業の代表者が一同に集まってイベントをおこなうというのは私自身、長い間ファッション業界で仕事していますけれども初めてのことなんです」「今日は、私にとってもとても感慨深い日でして、なんでこれまでこういったイベントができなかったのかと。お話をうかがえるのを本当に楽しみにしています」とのご挨拶をいただき、ここからトークセッションが進行。

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アパレル3社の代表に対する質問と答えは以下のとおり
※一部抜粋

①「J∞QUALITY AWARD 2016」において受賞した商品についてのこだわり

三陽商会 梅本さん>>
「伝えたいメッセージとして、モノを大切につかっていただくということを日本のものづくりを通して伝えていきたいと思っています。自分たちのもつ技術力で何ができるかというところからスタートして、100年コートというモノではなくコトを着る側のヒトと一緒に参加しながら伝えていきたいです。」

②生産各工程「織・編」「染色整理」「縫製」の中で苦労したポイント

レナウン 志村さん>>
「海外生地にも負けない高品質な日本の素材を作るということから始まった織りです。社内での発注会時、他の色についての要望などがあるのですが、ゆっくりと織ることで繊維に負荷なく、手触り良く仕上げているので、その分納期がかかってしまう点です。」

③日本製にこだわる理由

オンワード樫山 大圃さん>>
「海外に日本製のスーツを着ていくと必ずといっていいほど驚かれる。世界に誇れる技術力の高さをわれわれアパレルだけでなく、製品に関わる各工程の工場さんに想いを還元し、この産業がずっと続いていけるようにという想いです。」

④J∞QUALITYへの期待

三陽商会 梅本さん>>
J∞QUALITYの本質を知っていただけたら、共感してくれるヒトがもっと増えると思うので、マーケティングだったり、伝えていくことを日本でも世界に向けても期待しています。

 

各社が質問に答えるなか、一般の消費者には聞き馴染みのない業界用語に対して、随所に林氏がツッコミを入れ、わかりやすく聞きほぐしていく場面も。中野氏とともにスーツの歴史、トレンドなどをまじえながら終始和やかに会話が進んだ。

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林氏は「今回のオファーを受ける前にJ∞QUALITYの現場を取材したのですが、僕も最初は半信半疑でした。ただ実際に触れてみると、見ただけでは分からないようなクオリティーが製品の一つひとつに込められているんですね。皆さん、これだけ素晴らしい日本製商品を作られているのですから、次は言葉だけではなく、発信していってもらいたいですよね」と話し、中野氏も「国内的にも、作り手と着るヒトの”顔が見えるコミュニケーション”というのが幸せを感じられる服づくりに関してとても大事だと思っていて、その意味でもJ∞QUALITYの試みはとても良いことだと思いますし、みなさんそれぞれがスタイルアイコンとなって積極的に前に出て行って世界に向けて発信していってほしいなと思います。」と続いた。

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今回のまとめとして林氏は「岡山デニムに代表されるように、JAPAN QUALITYは地域おこし、村おこしにも通じる。ものづくりをしていく上で工場・産地と連携して、そこに日本の消費者だけでなく世界からもお客さんがきて、注目を浴びるようなムーブメントができたら良いなと思う」とお話いただいた。

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日本の職人が持つ技、豊かな感性、細やかな気配りなど、長年の経験とノウハウの積み重ねから生まれた「日本ブランド」。スタンダードでありながら進化し続ける心高きその魅力をものづくりの観点から、メンズファッションのこだわりを語る贅沢な時間となった。

今回ご来場いただいたweb応募で当選された参加者には、抽選でご登壇いただいた3社の「こだわりの逸品」商品プレゼント企画もあり、当選者に目録を贈呈。会場と一体になってイベントは締めくくられた。また、来場者全員に株式会社レナウンインクスより純国産のソックスがプレゼントされた。

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bk3a6906(左から)林信朗氏、梅本祐助氏、中野香織氏、大圃祐二氏、志村裕之氏

 

「J∞QUALITY AWARD 2016」において受賞された各社の結果一覧は下記のとおり(参照:jquality.jp

【グランプリ】 株式会社三陽商会 ”100年コートSANYO” 紳士・婦人コート

【プロフェッショナル賞】 株式会社オンワード樫山 “五大陸” 紳士コート

【クオリティー賞】 株式会社レナウン ”D’URBAN” 紳士スーツ

「J∞QUALITY AWARD 2016」表彰式の模様はこちら↓
https://jquality.jp/news_20161101

 

また、後日撮影したプレゼント受け渡しの様子がこちら↓↓↓

当選者インタビュー

―――この度はご当選おめでとうございます。着てみた感想はいかがでしょうか。

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「すごく軽いですね。」

志村さん>>>
皆さんそうおっしゃっていただけます(笑)。重みを感じないほど、うまく分散されて作られているんです。表地は黒に近い紺なんですけど、トップ染めといって、糸になる前のワタの状態で染めるので、あえて均一に染まらずに、同じネイビーでも濃淡が出る方法で染めているダーバンオリジナルの生地です。この生地を作るのに6ヶ月ほどかかるんですよ。陽の光に当たるとまた見え方が変わるのも特徴です。

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■定番として売れ続けている理由をお聞きしました

志村さん>>>
変わらずにベーシックであることですね。素材ができるまでにかなりの時間をかけていて、作る工程はもちろん、微妙な色加減であったりとか。この商品については、セットアップとしても単品パンツとしてもご用意しているのでブレザースーツとして着ていただくこともできますし、パターンオーダーでお作りすることも可能です。裏地にはベンベルグ(キュプラ)を使用してまして背抜き、総裏で使い分けて年間通して着ていただけます。

ネクタイのサプライズプレゼントも!

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志村さん>>>
ここ数シーズンでプリントの柄モノがトレンドなんですね。トーンオントーンで、無地のジャケットにも合わせていただくと良いと思います。

「本当にちょうどこういう柄のものが欲しかったので嬉しいです。プレゼンの時や勝負タイとして使いたいと思います。」

志村さん>>>
実際にここぞという時の勝負用としてお買い上げいただくお客様もいらっしゃいます。

―――女性から男性へのプレゼントとして選ばれる方も多いですか?

志村さん>>>
ご夫婦で来店される方は、女性が選ばれる方が多いです。やはり男性が選ぶといつもと同じ色柄を選びがちなんですが、女性はまた違った視点から選ばれるので。

―――改めましてKさんおめでとうございます。本日はありがとうございました。

 

<撮影協力:RENOWN PRESS PORT>

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