林ーーー懐かしいぼくの古巣の「MEN’S CLUB」編集部にお邪魔いたしております。簡単に大槻編集長の自己紹介と言いますか、華々しい 素晴らしい経歴ですよね。World Photo Press、徳間書店、主婦と生活社、zino、コンデナスト・ジャパン、東京カレンダー、そしてここハースト婦人画報社と素晴らしい経歴なんですけれども。
大槻ーーーもう八社目なんですね。ジョブホッパーみたいな感じですけど。
「Esquire The Big Black Book」
林ーーーご担当は「MEN’S CLUB」と「Esquire The Big Black Book」。
大槻ーーー成熟した男性のための「Esquire」ですので、かなり高級誌の作りではあります。「Esquire」の年二回のファッションイシューという立ち位置でもありますので、頭からお尻までファッションのテイストを散りばめながらも、成功者たちのライフスタイルが伝わるようなカルチャーなども散りばめております。
「MEN’S CLUB」
林ーーーそして「MEN’S CLUB」。これも歴史あるメンズファッション誌で1954年創刊で ぼくも編集長をやっていましたので、よく知っていますけれども、この伝統ある「MEN’S CLUB」をこれからどのような方向性で編集されていくんですか?
大槻ーーーめちゃめちゃプレッシャーかかりますね。以前の「MEN’S CLUB」と比べると、これが以前のロゴなんですが。今はこの二段組のロゴに変えまして、これは昔の80年代のロゴなんですが、そちらに変えさせていただいて、これは 過去の強かった頃の「MEN’S CLUB」にもう一度戻りたいという意思表示でもあります。日本で一番歴史のある男性誌なんだということを読者に伝えていきたいなと思うのと、数々の名特集があるので、そこを今後も上手く利用させていただきたいなと考えております。
これからのアイビー
林ーーー「MEN’S CLUB」といえばアイビーというイメージを持ってらっしゃる方も多くて、そういったアイビールックとか、アメリカのトラッドファッションなどをこれからビジネスウェア、あるいはドレスアップに提案していくようなお考えはありますか?
大槻ーーーアイビーという言葉をどういう風に使うかというのは、今の課題で 編集会議で詰めているところなんですが、アイビーを大人がどういう風に着るかというのは、トレンドとしてプレッピーが戻ってきているので、これは是非やってみたいなと思っています。
林ーーー面白い。期待できますね。
ライフスタイルの提案
大槻ーーーあと、やっぱり強い男というのは永遠のテーマだと思いますし、強い男というテーマを設けられる媒体って、「MEN’S CLUB」しかないのかなと。ドレスアップというテーマは永遠の課題となっている媒体だと思っていますので、強い男になるためにこういう服装をしよう、この服を着てこういう所に行こうというライフスタイルまでの提案をしていきたいなと思います。
レストランでの服装
林ーーードレスアップということはファッションだけでなく、自分の内面もアップしていこうという意味も考えているんですが、編集長はどう思われますか?
大槻ーーーぼくが痛感したのが、前の雑誌を担当していて、レストランに行く時の服装が一番試されるというか。高級店だけに限らず、やはりタイドアップというのはどこのお店に行っても共通する最低限のマナーだと思います。自分のことだけを考えれば Tシャツ、短パン、ビーサンで寿司屋さんやフレンチに行ってもいいと思いますが、お店や周りのお客様の迷惑にならないためのとか、もう1テーマをファッションに設けていただけると、着る、ドレスアップするという意味がもっと分かってくるのではないかと最近すごく感じます。
林ーーー確かに編集長がおっしゃるように、男性の服装という観点からみても、男性の服装が試されるオケージョンということですよね。
ファッション遍歴
林ーーーもう一つお聞きしたいのが「MEN’S CLUB」の編集長になるような人は、どういう服装体験をされてきたのか、皆さん気になるところだと思いますけれども。ファッション履歴といいますか。
大槻ーーー本当に「MEN’S CLUB」のリアル読者でした。林さんが編集長されているタイミングも読んでいました。色々な会社を経て、スーツも着ればジャケパンも着て、ちょいワル的なものも着たりしていました。今「MEN’S CLUB」に入って、改めて、コンサバティブで一番奥が深いファッションの世界に突入したなと感じています。「モノには物語がある」という言葉は、「MEN’S CLUB」が過去に書いた記事だったと思うんですが、その服にストーリー性があるのかという点が一番ぼくも惹かれますし、読者も惹かれるところだと思っていまして。今、着るものに関してはストーリー性があるものを欲しくなって買っちゃいますね。
コミュニケーションの重要性
林ーーーお客さんとしてあちこち色んなショッピングとかされて、日本のメンズアパレルのお店に行かれることも多いと思いますが。
大槻ーーー今はECなどパソコンで買える時代だと思うんですが、ぼくはほぼ買ったことがないです。やっぱり店員さんはみんな勉強されてますし、トレンドも分かってますし、常連になればなるほど「それ似合わないですよ」とかはっきり言ってくれたり、「好きそうなもの入りましたよ」とか持ってきてくれますよね。コミュニケーションをとって、そこで最終的に服を決めることが良いと思います。
<撮影協力>
ハースト婦人画報社 メンズクラブ
〒107-0062
東京都港区南青山3-8-38 南青山東急ビル3階
TEL:
編集:03-6384-5214
広告:03-6384-5052
販売:03-6384-5081
ホームページ : http://www.mensclub.jp/
Facebook : https://www.facebook.com/mensclubonline/
<出版>
「The Style Manual for Successful Men(成功者のためのスタイルマニュアル)」をコンセプトにしたハイエンド・ファッション誌
Esquire The BIG BLACK BOOK(エスクァイア・ザ・ビッグ・ブラック・ブック)