2008年の創刊の時から毎号欠かさず執筆している、ぼくにとっては第二の故郷のような大人向けメンズ誌。
そのゴールは「日本の男性を紳士に!」。
女性誌として大成功を収めている母体のPreciousとのタッグをますますタイトに、紙、WEB、そこにイベントや物販なども織り交ぜるトータルアプローチも評判だ。
牽引する酒井新編集長は、青学出身のラガーで、日本ラグビー協会にも席を置く。「スポーツシーンにもドレスアップが必要!」とはいかにも英国仕込みのラガーらしい。・・・・・・ホスト林 信朗敬白
林ーーー私も執筆者としてよくお世話になっております、小学館の「MEN’S Precious」の編集長、酒井編集長を今回はお迎えいたしております。どうぞよろしくお願いいたします。
ファッション遍歴
林ーーー編集長はちょっとユニークな略歴というか、ちょっと違う畑からメンズファッション誌にやってきたという感じがしますね。どういうファッション遍歴を経てらしたんですか?
酒井ーーー小学校から大学まで一貫校に入ったのですが、小学校時代にキャンパスで出会う大学生が格好良かったんです。アイビー全盛期で。本をブックバンドでまとめて小脇に抱え、ボタンダウンにTシャツを覗かせた人がいっぱいで、憧れて真似しました。その頃から制服はブレザーでした。小学校から大学までずっとラグビーをやっていたので、ブレザーが制服みたいなものですね。まずアイビーの洗礼を受けたのです。
現在までの経歴
林ーーー小学館に入社されてからはどのような経歴なんですか?
酒井ーーー最初は「BE-PAL」というアウトドア雑誌に配属されまして、それから「DIME」というトレンドマガジンに行き、その時は時代がバブリーだったものですから、その大変さから逃げ出そうと思って、企画を書いて「ラピタ」という大人の少年誌という雑誌を作らせていただいて、そこに10年位いました。それから「BE-PAL」に戻って編集長になり、次は「DIME」に戻って編集長になり、ライフスタイル系の雑誌を回っていたんですけど、そこから広告局に1年7ヶ月位いて、2017年昨年ですけれども「MEN’S Precious」にきたという経緯です。
「MEN’S Precious」の目指す方向性
林ーーー今の「MEN’S Precious」は何を目指している雑誌なんですか?
酒井ーーー今年、創刊10周年なんですが、私が編集長になって一番強調したいことは「もっとニッポンにジェントルマンを!」ということです。元々日本人は武士道精神も持ち合わせていましたし、教育されてもきました。でも、都会ではとくにかもしれませんが、忘れてしまっている人も多くみかけます。たとえば電車に乗っていて、混んでいる状況で席が空くと、若くて元気そうな男が小走りに席に座りにくるとか、、、「あなた以外に座るべき人がいるでしょ!」お年寄りや女性や。って思っちゃいますよね。そうしたジェントルマンシップや優しさ、マナーを持ちたい。服装もすごく大事ですし、すべてがその人の生き様として表れると思います。そういうところをメディアを通して今の日本に問うてみたいです。
ジェントルマンの服装
林ーーー編集長の目指すジェントルマンの服装はどういうイメージですか?
酒井ーーーやっぱり 石津謙介さんがおっしゃっていた「TPO」ですね。オーバードレス、アンダードレスという言葉もありますけれども、その判断が出来て相手に不快感を与えないということですね。そのうえで 自分なりに楽しんでいる部分があるといいなと思います。
スポーツとドレスアップ
林ーーー酒井編集長は 日本ラグビー協会のお仕事もされているんですよね。
酒井ーーー仕事というかお手伝いをさせていただいています。
プロモーション委員長というものを仰せつかっておりまして、要するにファンを増やして日本のラグビーを普及、啓蒙する部隊です。いっぱい試合を見に来て下さい、応援して下さいという施策を考えています。ラグビーはスポーツだという人もいるし、文化だという人もいると思います。文化の部分で洋服を考えるとやっぱりちょっとジャケットを着ていこうかとか。
林ーーー要するに スポーツとドレスアップというものが、一緒になった世界をご存知なわけですよね。
酒井ーーー試合が終わった後に、ラグビー選手はきちんとスーツを着て、ネクタイをしているのが普通なので。
林ーーーそうなんですか。
酒井ーーー試合が終わった後は必ず集まって監督などが一言、どういう試合だったか述べて、そして乾杯して、飲み交わすという。ノーサイドという言葉は、世界的には今消えているんですけれど、日本では残っているので、来年の2019年には、日本でワールドカップが開催されますので、逆にそれを発信したいですよね。
林ーーーちゃんとネクタイを締めているわけですか、ラグビーの選手というのは。
酒井ーーーやはり、イギリスのスポーツなので、そういうところはきちんとしています。
シナジー効果を生み出す
林ーーー日本のメンズアパレルの会社や小売に対して、編集長からなにか提言はありませんか?もっと日本の男性のドレスアップが、ランクアップするようなアイデアはないでしょうか?
酒井ーーー我々もそうなんですが、雑誌を作ると雑誌のことしか考えなくなるんです。でも、洋服はこれを着てどこに行くのかという点が大事だと思うので、行く場所や体験とコラボできたり、この服着たらこうなるよ、とユーザーに想起させるような世界観を作り出したり……今はシナジー効果でいろいろなことが生まれる時代ですよね。我々も、紙媒体だけでいいということではなく、「ブランドビジネス」と呼んでいますが、女性版の「Precious」があり、メンズプレシャスがあり、その両方をデジタル展開する「Precious.jp」があり、さらにそこからイベントやら、通販やらが生まれてくる。そうではない場合もたくさんあるとは思いますが、洋服というと洋服だけになってしまいがちなので、場の提供も含めご一緒できるといいなと思っております。
<撮影協力>
小学館 MEN’S Precious
〒101-8001
東京都千代田区一ツ橋2-3-1
株式会社 小学館 MEN’S Precious
愛読者サービスセンター:TEL:03-5281-3555/03-5281-3556
代表:TEL:03-3230-5211
広報:TEL:03-3230-5870
広告:雑誌媒体:TEL:03-3230-5370
ウェブ媒体:TEL:03-3230-5375
ホームページ:https://precious.jp/list/mensprecious
Facebook:https://www.facebook.com/MensPrecious/
<出版>
メンズプレシャス(MEN’S Presious)は、本物のラグジュアリーを追求する、こだわりを持った男性のファッション誌。
MEN’S Precious(メンズ・プレシャス)